日本経済新聞 2019/05/30

資産運用各社が投資信託の中長期の運用成績など「運用力」を示す成果指標(KPI)の開示を急いでいる。アセットマネジメントOneは月内にも、第三者から運用効率が高いと評価を受けた投信本数を公表する。JPモルガン・アセット・マネジメントも自社投信の運用成績を比較しやすいようにする。各社の強みや運用状況を見える化し、顧客が運用会社を選びやすくする狙いだ。
アセマネOneは取ったリスクに見合った利益を得られているかを示す運用効率を客観的に示す。野村総合研究所の投信評価ツールを活用し、純資産10億円以上の公募株式投信の直近3年の運用効率を分析する。その上で、上位3割に入る自社投信の本数を「国内株式」や「海外債券」など投資資産別に公表する。
金融庁は18年に銀行や証券会社など投信販売会社に顧客の損益状況を示す「共通KPI」の開示を求めた。運用会社に対しても顧客が運用会社を選ぶ上で参考になる指標を公表することを求めており、共通KPIに先駆けて独自の開示を急ぐ。
JPモルガン・アセット・マネジメントは2019年から自社の純資産総額上位20位にある投信を対象に、過去5年間の運用成績などの開示を始めた。三菱UFJ国際投信は自社のつみたてNISA対象の投信の運用期間ごとのリターンや運用コスト推移を公表し始めた。

>>>
ネット証券比較ランキング