「株」というと、お札のような株券をイメージする人は多いと思います。
しかし現在は、紙に印刷された上場会社の株券はすべて廃止されています。平成21年1月5日の「社債、株式等の振替に関する法律」の一部改正により、株式は証券会社の口座上で電子的に管理されることになりました。それが株券電子化です。
なぜそのようなことが行なわれたかといえば、第一には合理化です。
株券の発行や管理には、当然ながら発行企業や証券会社にとってコストがかかるものですが、電子化によってあらゆる手間を省けるようになりました。株主にも、紛失や盗難といったリスクがなくなる、というメリットがあります。
もっとも、電子化以前も株券は「証券保管振替機構(ほふり)」で保護預かり扱いになるのが普通で、株主が特に望んだ場合などの例外を除き、株券が渡されることはありませんでした。
ただ、「約定から決済まで3営業日」というルールも、株券の名義を書き換えていた頃の名残りですので、今後の短縮も期待されています。
しかし、手で触れる株券が存在しないのは少々寂しいものです。
かつては「ハローキティ」をあしらったサンリオの株券のようにデザインを凝らした株券は人気がありましたし、破綻企業の株を数円で買い集める「倒産株コレクター」も存在しました。
株券はネットオークションでよく出品されますので、興味があれば一度手にしてみるのも面白いと思います。資産的な価値はありませんが・・・。
参考にしてみてください。
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