株関連のニュースなどを見ていると、「額面割れ」という言葉が出てくることがあります。
日常でも、金券ショップでプリペイトカードや切手などがその価値以下で売られている状態を「額面割れ」と表現することがありますが、本来「額面割れ」は証券用語です。
以前は、株券の券面に50円〜5万円の金額を記載し、単元株で5万円となるよう規則で定められていました。つまり、額面50円の株は単元1000株、5万円の株は単元1株です。株価は常に変動するので額面にはほとんと意味はありませんが、企業の状態に問題がなければ株価は額面を上回るのが当然でした。
逆に、株価が額面を下回る状態は「額面割れ」と呼ばれ、経営状態が危ういことを意味しました。
その後、額面は廃止されて株券はすべて無額面になり、さらに電子化されましたが、「額面割れ」という言葉だけが生き残っている状態です。本来の意味では、最低単位での投資額が5万円未満ならすべて「額面割れ」ということになるのですが、現在は単元で5万円未満の銘柄にも優良株が存在するので、実態にはそぐいません。そのため、「額面割れ」は株価50円未満を意味する言葉に変わりつつあります。
なお、投資信託でも、基準価格が元本を下回ってしまった場合に「額面割れした」と使われることがあります。ちなみに、額面割れしていた株価が額面以上に戻すことを「額面回復」といいます。
参考にしてみてください。
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