安定して取引できる会社の株かどうかの審査がある。
私たちが自由に売買できるのが証券取引所に上場されている株式です。「何か株を買いたいのですが」「どんな銘柄にしますか」という具合に「銘柄」と呼ばれる機会も多く、すでに取引所に株式を公開していることから、「公開株」という機会もあります。
取引所では審査基準に達した会社の株式だけを上場株としていますが、その基準とはどんな内容でしょうか?
たとえば東京証券取引所一部に上場する場合、株主数が2200人以上で流通株式数が2万単位以上などとなっています。東証二部の場合は株主数2000人以上、流通株式数1万株などです。上場審査への申し込みは、規模が株主数が800人、流通株式数が上場時見込みで4000株などとなっています。
株主数を増やした東証二部株が一部株に指定換えになるケースもあれば、取引所の基準に見合わなくなり上場廃止になる会社もあります。
他人のお金を預かり運用している機関投資家は、流通株式が多くて売買しやすい東証一部株を投資対象にしているケースが多いものです。
<上場株の基準ってどんな内容?>
・一定の株主数があること : 特定株主に寡占状態になっていないこと。市場取引にふさわしいパブリックな株かどうか。
・株価が形成される基礎的な条件を満たしているか? : 流通する株券の量が充分か?
・健全な企業活動をしているか? : 取締役会の活動、純資産の額、赤字がないか?、利益を上げているか?、投資家(株主)に嘘をついたり手続きに不便をかけないか?
<東証一部に直接上場する場合>
・株主数 : 2,200人以上
・流通株式数 : 2万単位以上
・流通株式時価総額 : 10億円以上
・流通株式数(比率) : 上場株券等の35%以上
・時価総額 : 500億円以上
・取締役会を開催し、継続的に事業活動していること
・純資産が連結純資産の額が10億円以上(かつ、単体純資産の額が負でないこと)
・会社利益が次のaからcまでのいずれかに適合すること
a.利益の額が、最近2年間において最初の1年間:1億円以上、最近の1年間:4億円以上
b.利益の額が、最近3年間において最初の1年間:1億円以上、最近の1年間:4億円以上かつ最近3年間の総額:6億円以上
c.時価総額が1,000億円以上(最近1年間における売上高が100億円未満である場合を除く)
・虚偽記載または不適正意見等に違反していないこと
・株式事務代行機関の設置をしていること
・単元株式数及び株券の種類 : 単元株式数が、100株となる見込みのあること
・株式の譲渡制限を設けていないこと
・指定振替機関における取扱いがなされること
・合併等の実施の見込みから株式が存続しなくなるようなことはないこと
参考になさってください。
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