企業は、株の発行以外にさまざまな方法で資金調達をします。社債を発行するのもそのひとつです。社債は2年、5年などの期間を決めて、利率を示し、証券会社を通じて売り出されます。
社債のうち、一定の価格で途中、株に転換することができるタイプのものを転換社債型といいます。
1980年代はこのタイプの社債が盛んに発行されましたが、バブル崩壊を契機に一時敬遠され、2010年代になって再び、発行されるようになりました。
株に転換されると発行済株式数が増え、分母が大きくなった分、1株あたりの純利益が薄まります。
また、浮動株が増えることにより、株の需給バランスにも影響があります。
債券から株に転換される分、株券数が増えて、株価が上がりにくくなる傾向も見受けられます。
しかし、浮動株比率が少なくて流動性に問題がある会社の場合は、社債から少しずつ株に転換されて株が市場に出回るのはむしろ望ましいといえます。
ちなみに将来、株に転換される可能性のある株を潜在株式といいます。
参考になさってください。